化学肥料や農薬に頼らず、自然の力を生かして育てる有機栽培で生産した自慢の小松菜。
有機栽培を続けている裏には、土と自然への感謝の気持ちがありました。
寒い季節になればなるほど、ぎゅっと味が濃くなる小松菜。これからがおいしい季節です。
群馬県前橋市を訪れ、有機栽培の小松菜を作っている株式会社プレマ 代表取締役社長 飯野(いいの)晃子(あきこ)さんと、農場長の尾池(おいけ)博幸(ひろゆき)さんに話を聞きました。
「農作物は土と自然の力を借りて作らせてもらっているもの。次世代へつなげられる農業を!と考えながら、小松菜の有機栽培をしています」と飯野さん。
有機栽培とは、化学的に合成された肥料・農薬の使用を避けることを基本に、自然の力を生かして栽培する方法。プレマは、この栽培方法であると認められた証である「有機JAS認証」に加え、安全で持続可能な農業を行うことを目的に作られた適正農業規範の国際的な基準「グローバルG.A.P.(ギャップ)」も取得し、毎年更新しています。
「夏場の小松菜は早く育ちますが少し茎が細くなり、冬場はゆっくり育つ分、茎が太くしっかりと育っておいしいです」と話す尾池さん。「毎日小松菜の様子を見て回り、虫食いがあれば食い痕から何の虫なのか突き止めて、広がらないよう気を付けます。雑草は手で抜き、虫は捕虫器を使うなど、多くの手作業があります。
雨や散水で水を浴びると、目に見えて元気になるのでうれしいですね。小松菜にはむやみに触れず傷付けないようにし、新鮮なまま出荷できるよう収穫時間にも気を付けています」と話してくれました。
「いつも目指しているのは、生で食べてもやわらかく、えぐみが少ない小松菜。『小松菜と、食べる人への愛が大事』という考えのもと、生産・収穫・選別チームで協力して作っています。今後も精いっぱいやっていこうとみんなで話しています。私たちの作る小松菜が好きですと言ってくれる人が増えたら、うれしいです」と飯野さん。
飯野さんおすすめの食べ方は、みそ汁としゃぶしゃぶ。「小松菜は、よく洗ったら切らずに丸ごと鍋へ。軽く火を入れるくらいでいいです。和洋中いろいろな料理に合うので、毎日食べてもらいたいです!」と満面の笑顔で話してくれました。小松菜から、有機農作物を生活に取り入れてみるのはいかがでしょうか。
【広報誌2020年11月号より】