食品安全の考え方
提供する全ての食品の安全性確保に取り組みます
1.生協は、提供する全ての食品について、生産から消費までのフードチェーンの各段階で安全性確保に努めます。
- 組合員もフードチェーン*の一員です。組合員と生産者との多面的な交流(産地・工場見学、学習会、広報など)を推進し、フードチェーン全体への理解を広げ、信頼の輪を広げます。
- 学習会や宅配の商品案内・店舗売場、ホームページ・組合員広報誌などでの情報提供を通じて、リスクコミュニケーションを積極的に進めます。
*フードチェーン:食品は生産者から始まり組合員が消費するまで、さまざまな人々が関わって流通しています。その全体の流れをフードチェーンといいます。
2.食品の安全を確保する仕組み(リスクアナリシス)に基づき取り組みを進めます。
- 食品に含まれている健康に悪影響を及ぼす可能性がある物質を「ハザード(危害要因)」と呼びます。
◆食品のハザード
食中毒菌、ウイルス、農薬、食品添加物、アレルギー物質、異物など
- 食品の「リスク」とは、食品中のハザードにより人の健康への悪影響が起こる可能性とその程度です。
◆食品のリスク
「ハザードの有害性の程度」×「体に取り込む量(摂取量)」
- ハザードの有害性が強くても摂取量が少なければリスクは小さくなります。逆にハザードの有害性が弱くても摂取量が多ければリスクは大きくなります。リスクは「あり」「なし」ではなく、「大きいのか」「小さいのか」で考えます。例えば、塩は人体に必要な物質ですが、取り過ぎると血圧を上げてしまいます。
- 食品が「安全」であるとは、ハザードを適切に管理することにより、健康に悪影響がない程度にリスクが低く保たれているということです。
- 食品の安全性を確保するための仕組みを「リスクアナリシス(リスク分析)」といい、生協はそれに基づき食品の安全性確保に取り組みます。
リスクアナリシス(リスク分析)の仕組み
◆調べる・評価する
リスク評価
≪食品安全委員会≫
食品の安全性を科学的に調べ、評価します。そして、リスクを避ける、低減する方法を提案します。
◆ルールを決め、実施する
リスク管理
≪厚生労働省、農林水産省等≫
「リスク評価」の結果と提案を基に、食品の安全性を確保するために必要な基準やルールを決めます。
≪事業者≫
基準やルールに基づき、フードチェーンの各段階で食品の安全性確保に取り組みます。
◆話し合う
リスクコミュニケーション
食品のリスクの評価や安全を確保するための基準やルールについて、国や、消費者、事業者などが意見交換します。
3.フードディフェンス(食品防御)の取り組みを進めます。
- 人が意図的にハザード(農薬などの毒物や健康に危害を及ぼすもの)を混入する食品汚染を防止し、食品安全を確保することを「フードディフェンス(食品防御)」といいます。
- フードチェーンの全ての段階において、人為的に毒物や異物が混入される可能性を考慮し、生協の各部署が監視・対策を行います。
- 生協の事業所においても、良好な職場環境の維持に努め、食品防御についての学習を推進し、食品事業者としての責任の自覚を高めていきます。
【参考】食品安全の3要素