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今回の取り組みは、目標12:につながっています。06コーププラス×SDGs飲んで未来へつなごう牛乳を飲んで酪農家さんを応援コープデリグループでは、日本の生産者や産地を応援する取り組みを行っています。その一つが、牛乳・乳製品の消費拡大を通じて酪農家の皆さんを支援する「飲んで未来へつなごう日本の酪農」。毎日のコップ1杯が、酪農家の皆さんへの応援につながります。毎日欠かせない牛乳、でも……毎日の食卓に、学校の給食に、と欠かせない牛乳。最近、牛乳や乳製品の価格が「高くなった」と感じる方も多いのでは?実は今、酪農家の皆さんを取り巻く状況は厳しさを増しています。牛のエサであるトウモロコシなどの穀物や牧草の多くは海外から輸入されていますが、ロシアによるウクライナ侵攻や円安などで価格が高騰。燃料や電気代など生産に関わるあらゆる経費が上昇し、多くの酪農家にとって厳しい経営状況です。このため牛乳や乳製品の原料である「生せいにゅう乳」の価格が値上げされ、酪農家の収入も増えましたが、経費の上昇には足りていません。国産の飼料を増やすなどの取り組みも進められていますが、簡単ではなく、酪農をやめてしまう生産者も増えています。酪農家を取り巻く状況は厳しくなっているコロナ禍ウクライナ侵攻円安などで経費が上昇飼料の自給率(全体)(2023年度概算)牛乳の自給率はほぼ100%だが、飼料は輸入に頼っている輸入73%国産27%出典:令和5年度食料需給表(農林水産省)牛は生きもの、すぐには調整できない牛乳・乳製品が値上げされると、「牛乳を買う本数を1本減らそう」と消費が減ってしまいます。ところがその分の生産を減らすのは簡単ではありません。牛が1頭あたり1日に出す乳の量0。乳を搾らないと病気には平均約3なってしまうため、すぐには止められません。また乳牛が生まれ、十分な量の乳を出せるようになるまでには約3年かかります。工業製品のように、消費に合わせて生産量を減らしたり増やしたりできないのです。コストが上昇し、消費が減る苦しい状況が続けば、生産をやめる酪農家がもっと増え、牛乳や乳製品がさらに買いづらくなる日が来るかもしれません。