コープネットグループでは、全国の主要な産地を対象に「産地視察・交流」を実施しています。
2016年10月24日~25日、コープネットグループ各生協の組合員・役職員が、みかんなど柑橘の産直産地であるJAにしうわ(名称:西宇和農業協同組合)を訪問しました。
四国の最西端に位置する愛媛県の佐田岬半島伊方町・八幡浜市・西予市三瓶町がJAにしうわの管内です。
初日、生産者浅野さんの園地でデコポンの袋掛かけを体験しました。
まだ青いデコポンの実に果実袋をかけていきます。これは、鳥や寒害から柑橘の実を守るために大切な作業です。せっかくここまで育てても、苦味が出たり果肉がパサパサになってしまう寒害を防げなければ台無しです。1日におよそ2,000個の実にかけていきます。すべての実に1つ1つ手作業でかけていくのですから、大変な作業です。
2日目は、生産者岡本さんの園地でみかんの収穫体験をしました。「日の丸みかん」の産地は、100年以上の歴史があり、日本有数のみかんの栽培適地です。
この園地は、起伏が多い土地を活用し、太陽の光をいっぱい浴びることができるように先人たちが急な勾配の段々畑を築きあげました。海辺の道沿いから始まり、山上まで続いています。
全ての園地は南向きで八幡浜港に面しています。そのおかげでここには「3つの太陽」が存在します。
1つめは、空からの太陽です。2つめは、海から反射する太陽、3つめは、この段々畑をつくる石垣から反射される太陽です。
生産者 岡本さん
たわわに実るみかんの実を1つ1つ手作業で大切に収穫していました。
しばらくするとこの「3つの太陽」による強い日差しで、10月下旬でも汗をかきながらの作業となりました。容量20㎏のコンテナで平均25ケース、1日およそ500㎏を収穫しているそうです。
「5kgの箱をいっぱいにするだけでへとへとになりました。」「この急斜面での収穫作業をご高齢の生産者の皆さんで行っていることを想うと、手にしているみかん1つの重さが変わってきます。」と参加者。
「産直」は、コープの大切な取り組みです。
一般に言われている「産地直送」や「産地直結」の略ではありません。
生産者・生協・組合員がつながり、安全性が確保され、おいしさと環境配慮を兼ね備えた、生い立ちがはっきりわかる農畜産物をお届けする取り組みです。
「おいしいみかんを届けるため生産者一同努力して頑張ってきました。今年の夏は雨に恵まれなかったため、なかなか100点満点のみかんとはいきませんけれど、本当に愛情込めて作っていますので自信を持ってお届けします。」
JAにしうわ女性部部長 三木江祥子さん
JAにしうわの女性生産者の有志で活動している歌うみかん生産者「フレッシュレンジ」の皆さん
自作の歌とダンスを披露していただきました。歌には、「地域をもっと元気にしたい」「私たちのつくったおいしいみかんをもっと食べてほしい」といった想いが込められていました。
「フレッシュレンジ」さんの歌はホームページからお聴きいただけます。
コープネットグループの参加者
「安いですよ!甘いですよ!のおすすめではなく、商品の背景にあるストーリーをしっかりお伝えできることがコープならではの取り組みであり使命であると思いました。」
「実際に体験したり見聞きして、大変な作業をされている人たちがたくさんいることで私たちのもとに届いているんだということがわかり、感謝して頂かなくてはいけないと思いました。」
商品には、生産者のこだわりや苦労、そして願いがたくさん詰まっています。
「食卓を笑顔に、地域を豊かに」
コープは商品の提供と交流を通して、産地の想いを広くつなげていきます。